昨日までは「キャリアアップ助成金」についてお伝えしました。

今日と明日の2日間は「短時間正社員制度」についてお伝えします。

今日はまず「短時間正社員制度」の概要をご紹介します。

ご紹介する内容は、厚生労働省「短時間正社員制度~導入・運用支援マニュアルに記載されているものです。

 

 

短時間正社員とは?

 フルタイム正社員と比べ、1週間の所定労働時間が短い正規型の社員のことで、以下の2つに当てはまる社員をいいます。

①期間の定めのない労働契約(無期労働契約)を締結している

②時間当たりの基本給及び賞与・退職金等の算定方法等がフルタイム正社員と同等

 

 一般的に「正社員」は、「①労働契約に期間の定めがない」「②所定労働時間がフルタイムである」「③直接雇用である」者といわれています。

 しかし、「正社員」は必ずしもフルタイム勤務である必要はありません。

 最近では、労働時間や勤務地が限定される等、多様な働き方の正社員も広がりを見せています。

 

 なお、短時間正社員の働き方には、1日の所定労働時間を短縮する「短時間勤務」と、1週間の所定労働日数を短縮する「短日勤務」があります。

 

 

人手不足問題を解消するために

 「短時間正社員」は、①~⑤の課題を解消し得る有効な働き方の1つとされています。

 

①妊娠・出産や育児、介護等を理由として人材が離職してしまう

⇒育児・介護休業法に沿った短時間勤務制度では希望に合わない場合があり、今後の両立に不安を感じて離職してしまう。

②持病を持った人材等に無理なく勤務してもらう方法がない

⇒私傷病等で休職していた人材にとって、復職直後からのフルタイム勤務は体力的に厳しく、不安を感じてしまう。また、継続的に治療が必要な場合、フルタイム勤務では治療の時間を確保することができない。

③意欲・能力の高い非正規雇用労働者の活用が難しい

⇒高い意欲と能力がある非正規雇用労働者には中心的な役割を担い活躍してほしいが、キャリアアップの道が閉ざされている。正社員転換制度を整備しているものの、フルタイム勤務に対応できないこと等を理由に、転換希望者が少ない。

④高齢者の活用が難しい

⇒経験豊富で専門性が高い高齢者に、若手の教育や技術の伝承を任せたいものの、体力的にフルタイム勤務が難しい場合がある。また、社会活動等にも参加しながら働き続けたい場合等、フルタイム勤務では両立が難しく、離職してしまう。

⑤多様化した働き方に対する希望に対応することが難しい

⇒人手が不足しており、新規人材を採用したいと考えている。しかし、大学院に通いながら仕事をしたい、複数の仕事を掛け持ちしたい等、フルタイム勤務ではない働き方を望む人材もいて、そのような人材を獲得できない。

 

 

短時間正社員制度導入によるメリット

企業等にとってのメリット

・人材の確保  

・働きやすい職場のアピール  

・人材の定着   

・採用競争力の強化

・モチベーションの向上   

・職場全体の働き方の見直し   

・採用できる人材の幅の拡大    

・柔軟な働き方への対応(育児や介護、病気の療養、学び直し、副業・兼業等)

制度利用者にとってのメリット

・ワーク・ライフ・バランスの実現  

・長期的な視点でのキャリア形成の実現  

・処遇の改善(※非正規雇用労働者から短時間正社員へ転換する場合) 

・ 自身の希望に応じた働き方の実現(育児や介護、病気の療養、学び直し、副業・兼業等)

 

 

今日のポイント

人手不足を解消することを「長期的な視点」で捉え、「短時間正社員制度」の導入を検討してみよう!