昨日に引き続き、パートタイム・有期雇用労働法における「事業主が講ずる措置」をお伝えします。

 

 

事業主が講ずる措置等~通常の労働者への転換~ 

   実際には「パートタイム・有期雇用労働法」第13条に明記されています。

 

義務 

  通常の労働者への転換を推進するため、その雇用する短時間・有期雇用労働者について、次の①~③のいずれかの措置を講じなければならないとされています。

通常の労働者の募集を行う場合において、当該募集に係る事業所に掲示すること等により、その者が従事すべき業務の内容、賃金、労働時間その他の当該募集に係る事項を当該事業所において雇用する短時間・有期雇用労働者に周知すること

通常の労働者の配置を新たに行う場合において、当該配置の希望を申し出る機会を当該配置に係る事業所において雇用する短時間・有期雇用労働者に対して与えること

一定の資格を有する短時間・有期雇用労働者を対象とした通常の労働者への転換のための試験制度を設けることその他の通常の労働者への転換を推進するための措置を講ずること。

 

 

事業主が講ずる措置等~事業主が講ずる措置の内容等の説明~ 

 実際には「パートタイム・有期雇用労働法」第14条に明記されています。

 

義務・禁止 

 次の①②の措置を講じなければならないこと、また③の取り扱いをしてはならないとされています。

なお、第6条から第12条までの内容については、昨日のブログをご覧ください。

 

①パートタイム労働者を雇い入れたときは、速やかに、実施する雇用管理の改善などに関する措置の内容を説明しなければならない。

(説明義務が課せられる事項)

・待遇の差別的取扱い禁止(第9条)   

・賃金の決定方法(第 10 条)   

・教育訓練の実施(第 11 条)  

・福利厚生施設の利用(第 12 条)

・通常の労働者への転換を推進するための措置 (第 13 条)

 

②その雇用するパートタイム労働者から求めがあったときは、その待遇を決定するに当たって考慮した事項を説明しなければならない。

(説明義務が課せられる事項)

・労働条件の文書交付等(第6条)   

・就業規則の作成手続(第7条)   

・待遇の差別的取扱い禁止(第9条)  

・賃金の決定方法(第 10 条)  

・教育訓練の実施(第 11 条)

・福利厚生施設の利用(第 12 条)  

・通常の労働者への転換を推進するための措置 (第 13 条)

 

③事業主は、短時間・有期雇用労働者が前項の求めをしたことを理由として、当該短時間・有期雇用労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。

 

 

事業主が講ずる措置等~相談のための体制の整備~ 

 実際には「パートタイム・有期雇用労働法」第16条に明記されています。

義務

 パートタイム・有期雇用労働者の雇用管理の改善などに関する事項に関し、その雇用するパートタイム・有期雇用労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制を整備しなければならない。

 

 

事業主が講ずる措置等~短時間・有期雇用管理者~ 

 実際には「パートタイム・有期雇用労働法」第17条に明記されています。

努力規定

 常時 10 人以上のパートタイム・有期雇用労働者を雇用する事業所ごとに、短時間・有期雇用管理者を選任するように努めるものとする。

 

 

事業主が講ずる措置等~苦情の自主的解決~ 

 実際には「パートタイム・有期雇用労働法」第22条に明記されています。

努力規定

 パートタイム労働者から苦情の申出を受けたときは、苦情処理機関に苦情の処理を委ねるなどして、自主的な解決を図るように努めるものとする。

 

対象となる苦情(義務事項)

労働条件の文書交付等(第6条第1項) 、待遇の差別的取扱い禁止(第9条) 、職務の遂行に必要な教育訓練の実施(第 11 条第1項) 、福利厚生施設の利用(第 12 条) 、通常の労働者への転換を推進するための措置(第 13 条)、雇入れ時の雇用管理の改善措置の内容(賃金制度の内容等)の説明(第 14 条第1項) 、雇入れ後に求められた場合の待遇の決定についての説明(第 14 条第2項)

なお、苦情や紛争は事業所内で解決することが望ましいですが、パートタイム・有期雇用労働法で事業主に義務付けられている事項の紛争については、以下の2つの解決の仕組みが設けられています。

 

解決の仕組み① 都道府県労働局長による紛争解決の援助

 都道府県労働局長は、紛争の当事者の双方又は一方からその解決につき援助を求められた場合には、当該紛争の当事者に対し、必要な助言、指導又は勧告をすることができます。

解決の仕組み②  調停

 都道府県労働局長は、紛争の当事者の双方又は一方から調停の申請があった場合において当該紛争の解決のために必要があると認めるときは、「紛争調整委員会」に調停を行わせるものとする。

 

 

 

 以上2日間にわたり、「パートタイム・有期雇用労働法」における事業主が講ずる措置を確認しました。

 明日は、パートタイム・有期雇用労働法が基礎となる法律の一つにもなっている「同一労働同一賃金」についてです。

 

 

今日のポイント

「パートタイム・有期雇用労働法」における事業主が講ずる措置等は、一つひとつを丁寧に確認していこう!