「合理的配慮指針」に明記されている合理的配慮の手続

 昨日は、雇用の分野における障害者と障害者でない者との均等な機会の確保等を図るための措置に関して、「合理的配慮」の『合理的配慮の内容』をご紹介しましたが、今日は『過重な負担・相談体制の整備等』です。

 

 「合理的配慮指針」については4日間お伝えしましたが、本日が最後となります。

 早速、確認していきましょう!

 

「合理的配慮指針」に明記されている過重な負担

  合理的配慮の提供の義務については、事業主に対して「過重な負担」を及ぼすこととなる場合は除くこととしています

 

以下の「過重な負担の考慮要素」「過重な負担に当たると判断した場合」をご確認ください。

過重な負担の考慮要素

事業活動への影響の程度  

当該措置を講ずることによる事業所における生産活動やサービス提供への影響その他の事業活動への影響の程度をいいます。

②実現困難度  

事業所の立地状況や施設の所有形態等による当該措置を講ずるための機器や人材の確保、設備の整備等の困難度をいいます。

③費用・負担の程度 

当該措置を講ずることによる費用・負担の程度をいう。

※ただし、複数の障害者から合理的配慮に関する要望があった場合、それらの複数の障害者に係る措置に要する費用・負担も勘案して判断することになります。

④企業の規模  

当該企業の規模に応じた負担の程度をいいます。

⑤企業の財務状況 

当該企業の財務状況に応じた負担の程度をいう。

⑥公的支援の有無 

当該措置に係る公的支援を利用できる場合は、その利用を前提とした上で判断することとなること。

 

過重な負担に当たると判断した場合

 事業主は、障害者から申出があった具体的な措置が過重な負担に当たると判断した場合には、当該措置を実施できないことを当該障害者に伝えるとともに、当該障害者からの求めに応じて、当該措置が過重な負担に当たると判断した理由を説明することとしています。

 また事業主は、障害者との話合いの下、その意向を十分に尊重した上で、過重な負担にならない範囲で合理的配慮に係る措置を講ずることとしています。

 

「合理的配慮指針」に明記されている相談体制の整備等

 事業主は、雇用する障害者である労働者からの相談に応じ、適切に対応するため、雇用管理上次の措置を講じなければならないとされています。

 なお、これらの相談体制の整備等に当たっては、障害者である労働者の疑義の解消や苦情の自主的な解決に資するものであることに留意することとされています。

 

1 相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備

相談への対応のための窓口をあらかじめ定め、労働者に周知すること(相談に対応する担当者・部署をあらかじめ定めること、外部の機関に相談への対応を委託することなど)

相談窓口の担当者が、相談に対し、その内容や相談者の状況に応じ適切に対応できるよう必要な措置を講ずること。

 

2 採用後における合理的配慮に関する相談があったときの適切な対応

職場において支障となっている事情の有無を迅速に確認すること

職場において支障となっている事情が確認された場合、合理的配慮の手続を適切に行うこと

 

3 相談者のプライバシーを保護するために必要な措置

採用後における合理的配慮に係る相談者の情報は、当該相談者のプライバシーに属するものであることから、相談者のプライバシーを保護するために必要な措置を講ずるとともに、当該措置を講じていることについて、労働者に周知すること

 

4 相談をしたことを理由とする不利益取扱いの禁止

障害者である労働者が採用後における合理的配慮に関し相談をしたことを理由として、解雇その他の不利益な取扱いを行ってはならない旨を定め、労働者にその周知・啓発をすること

 

 

~不利益な取扱いを行ってはならない旨を定め、労働者にその周知・啓発をすることについて措置を講じていると認められる例~

①就業規則その他の職場における職務規律等を定めた文書において、障害者である労働者が採用後における合理的配慮に関し相談をしたこと又は事実関係の確認に協力したこと等を理由として、当該障害者である労働者が解雇等の不利益な取扱いをされない旨を規定し、労働者に周知・啓発をすること。

②社内報、パンフレット、社内ホームページ等の広報又は啓発のための資料等に、障害者である労働者が採用後における合理的配慮に関し相談をしたこと又は事実関係の確認に協力したこと等を理由として、当該障害者である労働者が解雇等の不利益な取扱いをされない旨を記載し、労働者に配布等すること。

 

 

 以上4日間にわたり「合理的配慮」についてお伝えしてきました。

 事業主の負担にも考慮しつつも、障害者の方が身近に相談できる「相談体制」を構築しましょう。

明日からは「障害雇用率制度」です。

 

 

今日のポイント

「障害者差別禁止指針」「合理的配慮」を遵守し、一人ひとりの障害者の方が「働きやすい」と感じる職場環境をつくろう!