昨日は「研修・教育訓練と労働時間」についてお伝えしましたが、今日から3日間は「組織への助成金」についてお伝えします。

 今回は、雇用保険「人材開発支援助成金」の中から『特定訓練コース・一般訓練コース』『教育訓練休暇付与コース』『特別育成訓練コース』の3つをご紹介します。

 

 今日は『特定訓練コース・一般訓練コース』です。

 厚生労働省案内「正社員の職務に必要な知識・技能の向上のために人材開発支援助成金(特定訓練コース/一般訓練コース)を使ってみませんか?」の中から、主たる内容をご紹介します。

 

特定訓練コース・一般訓練コースとは?

 雇用保険被保険者(有期契約労働者などを除く)に対して 職務に関連した専門的な知識および技能の習得を目的として、 計画に沿って訓練を実施した場合に 訓練中の賃金と訓練にかかった経費の一部を助成するものです。

 特定訓練コースは、訓練効果が高い訓練や実施方法などの場合 に、一般訓練コースよりも高い助成率・額で支援しています。

 

対象となる訓練

特定訓練コース

労働生産性向上訓練(生産性向上に資する特定の訓練)    

若年人材育成訓練(雇用契約締結後5年経過せず35歳未満の者を対象とする訓練) 

熟練技能育成・承継訓練(熟練技能者の技能承継のための訓練)  

グローバル人材育成訓練(海外展開等の関連業務のための訓練) 

※上記①~④については「OFF-JTのみ」「訓練時間は10時間以上とされています」

認定実習併用職業訓練(OFF-JTとOJTを効果的に組み合わせた訓練として厚生労働大臣の認定を受けた訓練)   

特定分野認定実習併用職業訓練(上記⑤のうち建設・製造・情報通信業において行うもの)

※⑤⑥については「OFF-JT」「OJT」となります。なお、必要な訓練時間数は、大臣認定の要件によります

一般訓練コース

職務に関連した専門的な知識および技能の習得をさせるための職業訓練であって、特定訓練コースに該当しないもの  

※「OFF-JTのみ」「訓練時間は20時間以上とされています」

 

支給額

特定訓練コース

①OFF-JT   

【賃金助成】1人1時間あたり:760円(大企業の場合 380円)

⇒生産性要件を満たした場合:960円(大企業の場合 480円)

【経費助成】対象経費の45%(大企業の場合 30%)

⇒生産性要件を満たした場合:60%(大企業の場合 45%)

②OJT      

【実施助成】1人1時間あたり:665円(大企業の場合 380円)

⇒生産性要件を満たした場合:840円(大企業の場合 480円)

 

一般訓練コース

【賃金助成】1人1時間あたり:380円(大企業も同じ)

⇒生産性要件を満たした場合:480円(大企業も同じ)   

【経費助成】対象経費の30%(大企業も同じ)

⇒生産性要件を満たした場合:45%(大企業も同じ)

 

(特定訓練コース・一般訓練コースの「留意事項」)

●それぞれの内容につき、金額(時間数)の上限の定めがあります。  

●特定分野認定実習併用職業訓練を実施する場合などは、経費助成率が変わります。

●賃金助成、実施助成は所定労働時間内の訓練に限ります。  

●事業主団体等が申請する場合は、経費助成のみとなります。

 

「実施~支給」の流れ

職業能力開発推進者の選任、事業内職業能力開発計画の策定(以前のブログをご覧ください)  

訓練開始日の1か月前までに管轄労働局かハローワークへ提出し、労働局の確認を受ける

計画遂行(計画変更時は「変更届」提出)  

支給申請(訓練終了日の翌日から起算して2か月以内に管轄労働局へ提出)

 

支給対象事業主

以下の①~⑧などの要件を満たした事業主が対象です。

雇用保険適用事業所の事業主であること

職業能力開発推進者を選任し、事業内職業能力開発計画および年間職業能力開発計画を策定し、従業員に周知している事業主であること

訓練期間中の訓練受講者に対する賃金を適正に支払っている事業主であること

支給申請までに訓練にかかった経費をすべて負担している事業主であること

次の書類を整備している事業主であること

・訓練受講者の職業訓練の実施状況(訓練受講者、OJT指導員および事業内Off-JT講師の訓練期間中の出勤状況・出退勤時刻)を明らかにする書類  

・職業訓練に要する費用の負担状況を明らかにする書類

・訓練受講者に対する賃金の支払い状況を明らかにする書類

訓練計画届提出日の前日の6か月前から支給申請提出日までの間に事業主都合により雇用保険被保険者を離職させた事業主でないこと

労働局が行う審査や実地調査に協力する事業主であること

不正受給を行ったことによる不支給措置期間にある事業主でないこと など

 

支給対象労働者

以下の①~③などの要件を満たした労働者が対象です。

訓練実施期間中において、申請事業主に雇用される雇用保険被保険者(有期契約労働者、短時間労働者および派遣労働者を除く)であること

対象となる実訓練時間のうち8割以上受講した者であること(雇用型訓練の場合、OFF-JTおよびOJTがそれぞれ8割以上)

訓練計画届提出時に添付する「訓練別の対象者一覧」(訓練様式第4号)で届け出られている者であること   など

 

 

 人材開発支援助成金「特定訓練コース・一般訓練コース」は以上となります。

 明日は、人材開発支援助成金「教育訓練休暇付与コース」についてお伝えします。

 

 

今日のポイント

助成金申請の検討をきっかけに、「能力開発」の仕組みを構築していこう!