「ジョブカード」とは? 

 昨日は「通勤災害(就業前後の教育訓練などの受講)」についてお伝えしました。

本日は、もう一つの豆知識「ジョブ・カード」についてです。

 

「ジョブカード」とは? 

「生涯を通じたキャリア・プランニング」及び「職業能力証明」の機能を担うツールであり、個人のキャリアアップや、多様な人材の円滑な就職等を促進するため、労働市場インフラとして、キャリアコンサルティング等の個人への相談支援のもと、求職活動、職業能力開発などの各場面において活用するもの

 

厚生労働省ホームページ「ジョブカード~総合サイト~」からの内容です。

上記説明だけではイメージが掴みにくいと思いますので、ぜひ厚労省サイトも併せてご覧ください。

 

「ジョブカード」の様式 

 「キャリア・プランシート」「職務経歴シート」「職業能力証明(免許・資格)シート」「職業能力証明(学習歴・訓練歴)シート」「職業能力証明(訓練成果・実務成果)シート」などのさまざまなシートから構成されています。

 

在職労働者が「ジョブカード」を使うことのメリット

 こちらも厚生労働省ホームページ「ジョブ・カード~総合サイト~」からの内容です。

 

1 キャリア・プランニングでの活用

 生涯を通じたキャリア・プランニングのためのツールとして、個人の履歴や、キャリアコンサルティング等の支援を通じた職業経験の棚卸し、キャリア・プラン(職業生活設計)等の情報を、ジョブ・カードに蓄積するとともに、その後のキャリアコンサルティング等の際には、蓄積した過去の情報を抽出し活用できます。

 

2 在職労働者の実務能力の証明

 訓練の受講者のみならず、在職労働者の実務経験を通じ発揮される職業能力を企業がジョブ・カードを活用して評価することによって、労働者自身のキャリア形成の促進、職業能力の見える化の促進が期待できます。

 

3 専門実践教育訓練における活用

 中長期的なキャリア形成支援を目的に拡充された教育訓練給付の対象となる専門実践教育訓練においては、受講前にジョブ・カードを活用したキャリアコンサルティングを受けることにより、その訓練の受講をその後の職務に活かすことができます。

 

4 教育訓練における活用

 教育訓練受講前、受講中、受講後にジョブ・カードを活用したキャリアコンサルティングを実施することで、訓練受講の必要性の明確化、職業意識の向上、訓練効果の向上、円滑な就職の促進が期待されます。

 

 また、教育訓練実施機関が訓練の成果を評価し、その成果を記載したジョブ・カードを作成することで、受講者は職業能力の証明をすることができます。

 

企業が「ジョブカード」を使うことのメリット

 厚生労働省ホームページ「ジョブカード~総合サイト~」からの内容です。

 

1 求人における活用(1)

 ジョブ・カードを履歴書の追加資料などとして活用することにより、履歴書だけでは分かりにくい応募者の職業能力に関する情報を、決められた様式によって得ることができます。

 なお、応募書類として活用されるジョブ・カードの情報は労働者本人の意思により提出されるものです。本人の意思に反して提出を求めることはできません。

 

2 求人における活用(2)

 雇用型訓練外部サイトへにおいてジョブ・カードを活用することにより、訓練成果を業界共通の「ものさし」によって訓練の評価をすることができます。

 

3 在職労働者の職業能力の評価における活用

 ジョブ・カードを活用して在職労働者の実務成果、職業能力を評価することにより、在職労働者のキャリア形成の促進、職業能力の見える化の促進を図ることができます。

 

4 在職労働者へのキャリアコンサルティング等での活用

 在職労働者の職業能力開発の促進のため、事業主によるキャリアコンサルティング、職業訓練等を行う場合、ジョブ・カードを活用することにより、訓練の必要性が明確になるなど、これらの取組みが一層効果的なものとなります。

 

5 「求職活動支援書」の作成における活用

 在職労働者(45歳以上の65歳未満)が離職することとなり、事業主が高年齢者等の雇用の安定等に関する法律に基づく「求職活動支援書」(任意様式)の作成を行う場合に、ジョブ・カードの情報を活用することができます。また、45歳以上の65歳未満)が離職することとなり、事業主が高年齢者等の雇用の安定等に関する法律に基づく「求職活動支援書」(任意様式)の作成を行う場合に、ジョブ・カードの情報を活用することができます。また、45歳未満の離職予定の方に対しても同様の書面を交付することにより、円滑な求職活動を支援することができます。

 

「ジョブカード」の浸透率は?

 こちらは、厚生労働省が実施した、令和元年度「能力開発基本調査」の結果です。

 

「ジョブ・カードの認知状況」についての調査結果です。  

・内容を含めて知っており活用している  2.7%  

・内容を含めて知っているが活用していない  22.2%、

・名称(言葉)は聞いたことがあるが内容は知らない 42.6%  

・名称(言葉)を聞いたことがなく、内容も知らない 31.1%

 

 まず「内容を知っている」が全体の25%程度で、さらに「活用している」になると3%にも達していません

 実際には、浸透されていないというのが現状ではあります。

 

「ジョブカード」を活用してみよう!

 以上を踏まえた、著者のまとめです。

 なお「ジョブカード」を使用する大きな理由の1つに「助成金」「教育訓練給付金」が活用できるというのもあると思います。

 ただ「助成金」「教育訓練給付金」のために、 「キャリアコンサルタント」 「ジョブカード」を活用するというのは本来の目的が見えなくなってしまう恐れがありますので、「キャリアコンサルタント」 「ジョブカード」を活用した更なる能力開発仕組みの充実のために「助成金」「教育訓練給付金」を利用するという意識が大切だと思います。

 

 また「ジョブカード」が浸透していない理由として、労働者のジョブカードを作成する負担の大きさ、事業主が「ジョブカード」を活用した仕組みの構築の負担の大きさなどが挙げられるかもしれません。

 一方で、「ジョブカード」導入とともに、それぞれの職種に応じたキャリア・プランニングを構築するための独自ツールや考え方が広がり始めていることもあると思います。「ジョブカード」を利用しなくても、「ジョブカード」に明記している内容を独自に実践している場合も多いと思います。

 

 能力開発の仕組みに着手していない、事業主の方は、ぜひ「ジョブ・カード」を活用してはいかがでしょうか?

 また、すでに能力開発の仕組みを構築している事業主の方は、「ジョブカード」の内容と照らし合わせながら、更なる「能力開発」の仕組みを構築していきましょう!

 

 

今日のポイント

「キャリアコンサルタント」と「ジョブカード」のセットで、能力開発を促進してみよう!