昨日に引き続き次世代育成支援対策推進法についてです。

 今日は、法律で定められている「一般事業主行動計画」についてです。

 

一般事業主行動計画とは?

   一般事業主行動計画は、次世代育成支援対策推進法に基づき、事業主が、企業が従業員の仕事と子育ての両立を図るための雇用環境の整備や、子育てをしていない従業員も含めた多様な労働条件の整備などに取り組むに当たって、「計画期間」「目標」「目標達成のための対策及びその実施時期」を定めるものです。

 

 詳しくは、厚生労働省ホームページ「次世代法に基づく『一般事業主行動計画』の策定と『くるみん・プラチナくるみん』認定についてをご覧いただければと思いますが、その中の内容を抜粋しますと以下のような計画を策定するということです。

 

【行動計画の(例)】

・計画期間 令和●年4月1日~令和●年3月31日

・目標 計画期間内に育児休業の取得状況を次の水準にする (男性)年に●人以上、(女性)取得率●%以上

・対策と実施時期 ●年●月~:社内に制度を周知  ●年●月~:対象者及びその上司に総務部から取得を個別に働きかける

 

「一般事業主行動計画」の留意点

留意点1 策定義務は「従業員が101人以上」の一般事業主

 従業員100人以下の一般事業主は努力義務とされています。

 

留意点2 策定した計画は、行政機関へ届け出なければならない

 具体的には、策定の日からおおむね3か月以内に、都道府県労働局雇用環境均等部(室)に届け出る必要があります。

 

留意点3 「公表」「労働者への周知」までが義務である

 こちらも策定から3カ月以内です。

 

 「公表」は、「厚生労働省ウェブサイト(両立支援のひろば)」「自社ホームページ」「事務所に備え付け公表できるようにしておく」などです。

 「労働者への周知」は「社内報」「事業所の見やすい位置へ掲示」などです。

 

 つまり、策定しただけでは形式的なものになってしまいますので、「届出」「公表」「労働者への周知」までを義務とし、実質的な行動につなげるための仕組みとなっています。

 

「目指せ!くるみん!」厚生労働大臣の認定を受けよう!

 行動計画を策定し、その行動計画に定めた目標を達成するなどの一定の要件を満たした場合、「子育てサポート企業」として厚生労働大臣(都道府県労働局長への委任)の認定(くるみん認定)を受けることができます。

 認定基準については以下の「」~「10」のとなっています。

 

(くるみん認定基準)

 雇用環境の整備について、行動計画策定指針に照らし適切な一般事業主行動計画を策定したこと 

 行動計画の計画期間が、2年以上5年以下であること 

 行動計画を実施し、計画に定めた目標を達成したこと 

 行動計画を公表し、労働者への周知を適切に行っていること 

 男性の育児休業取得について、次の①または②の要件を満たすこと(ただし、労働者数300人以下の企業は別途特例) 

計画期間において、男性労働者のうち、配偶者が出産した男性労働者に占める育児休業等を取得した者の割合が7%以上

計画期間において、男性労働者のうち、配偶者が出産した男性労働者に占める育児休業等を取得した者及び育児休業等に類似した企業独自の休暇制度を利用した者の割合が15%以上、かつ、育児休業等をした者の数が1人以上いること 

 計画期間において、女性労働者の育児休業等取得率が75%以上であること(ただし、労働者数300人以下の企業は別途特例) 

 3歳から小学校就学前の子を育てる労働者について「育児休業に関する制度、所定外労働の制限に関する制度、所定労働時間の短縮措置又は始業時間変更等の措置に準ずる制度」を講じている 

 労働時間数について、次の①及び②を満たすこと 

フルタイム労働者の法定時間外・法定休日労働時間の平均が各月45時間未満であること 

月平均の法定労働時間外労働60時間以外の労働者がいないこと 

 次の①~③いずれかについて、成果に関する具体的な目標を定め実施していること 

所定外労働の削減のための措置 

年次有給休暇の取得の促進のための措置 

短時間正社員制度、在宅勤務、テレワークその他の働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備のための措置 

10 法および法に基づく命令その他関係法令に違反する重大な事実がないこと

 

更なる高みへ!「目指せ!プラチナくるみん!」

 そして「くるみん認定企業」のうち、より高い水準の取組を行った企業が、一定の要件を満たした場合、優良な「子育てサポート」企業として厚生労働大臣の特例認定(プラチナくるみん認定)を受けることができます。

 認定基準については以下の「」~「12」のとおりです。

 

(プラチナくるみん認定基準)

1~4 上記「くるみん認定」の1~4と同様

 男性の育児休業取得について、次の①または②の要件を満たすこと(ただし、労働者数300人以下の企業は別途特例) 

計画期間において、男性労働者のうち、配偶者が出産した男性労働者に占める育児休業等を取得した者の割合が13%以上、

計画期間において、男性労働者のうち、配偶者が出産した男性労働者に占める育児休業等を取得した者及び育児休業等に類似した企業独自の休暇制度を利用した者の割合が30%以上、かつ、育児休業等をした者の数が1人以上いること 

5~8 上記「くるみん認定」の5~8と同様

 次の①~③すべての措置を実施しており、かつ、①又は②について定義的な目標を定めて実施、達成したこと 

所定外労働の削減のための措置 

年次有給休暇の取得の促進のための措置 

短時間正社員制度、在宅勤務、テレワークその他の働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備のための措置

10 上記「くるみん認定」の10と同様  

11 計画期間において、次の①又は②を満たすこと 

子を出産した女性労働者のうち、子の1歳誕生日に在職(育休中を含む)している者の割合が90%以上 

子を出産した女性労働者及び子を出産する予定であったが退職した女性労働者のうち、子の1歳誕生日に在職(育休中を含む)している者の割合が55%以上(ただし、労働者数300人以下の企業は別途特例) 

12 育児休業等を取得し又は子育てをする女性労働者が就業を継続し、活躍できるよう、能力向上やキャリア形成のための支援などの取組の計画を策定し、これを実施していること

 

くるみんマーク」「プラチナくるみんマーク」を付すことができるもの

(1)商品又は役務 

(2)商品、役務又は一般事業主の公告 

(3)商品又は役務の取引に用いる書類又は通信 

(4)一般事業主の営業所、事務所その他事業場 

(5)インターネットを利用した方法により公衆の閲覧に供する情報

(6)労働者の募集の用に供する広告又は文書

 

 「くるみん」「プラチナくるみん」のマークは、厚生労働省ホームページでご参照ください。

 以上、昨日に引き続いての「次世代育成支援対策推進法」に関する内容でした。明日は「雇用保険の助成金」についてです。

 

 

今日のポイント 「くるみん」認定を受けることで、経営戦略に活用していこう!