「育児休業給付金」の対象要件は?

一昨日ご紹介した健康保険法の「出産手当金」は、産前産後の休業に対する給付です。

 産前産後休業が終了した場合など、その後の給付は、雇用保険法の「育児休業給付金」となります。

 今日からは「育児休業給付金」のご紹介です。

 

 まずは「支給対象編」として、「育児休業給付金」の対象となるには、まず次の5つの要件を満たすことが前提です。

 ただし、この他にも育児休業期間中の出勤日数や労働時間などの要件もあります(こちらの内容については明日のブログで説明します)。

 

要件1 雇用保険の被保険者であること

 「雇用保険が適用されない事業(一定の要件に当てはまる個人経営の農林水産業などは任意加入)に従事されている方」や「適用除外に該当する方(1週間の所定労働時間が20時間未満など)」などの場合は対象となりません。

 

要件2 1歳に満たない子を養育するために育児休業をしていること

 「育児休業」の内容については、以前のブログでご確認ください。

 また「子」は、実子だけでなく養子・法律上の親子関係に準ずるといえるような関係にある一定の子も含むと解されています。

 

 なお、特例に該当するときは「1歳2か月、1歳6か月、2歳まで」延長できます。

 

特例①1歳2か月まで延長されるとき  

 以前のブログで紹介した「パパママ育休プラス制度」利用のときです。

 

特例②1歳6か月まで延長されるとき  

 次のA又はBのいずれかのケースに該当する理由により、子が1歳に達する日後の期間に育児休業を取得する場合は、その子が1歳6か月に達する日前までの期間「育児休業給付金」の支給対象となります。

ケースA  保育所(無認可保育施設は除く。)等における保育の実施を希望し、申込みを行っているが、その子が1歳に達する日後の期間について、当面その実施が行われない場合

ケースB  常態として育児休業の申出に係る子の養育を行っている配偶者であって、その子が1歳に達する日後の期間について常態としてその子の養育を行う予定であった方が、以下のいずれかに該当した場合
・死亡したとき
・負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により育児休業の申出に係る子を養育することが困難な状態になったとき
・婚姻の解消その他の事情により配偶者が育児休業の申出に係る子と同居しないこととなったとき
・6週間(多胎妊娠の場合にあっては、14週間)以内に出産する予定であるか又は産後8週間を経過しないとき(産前休業を請求できる期間又は産前休業期間及び産後休業期間)

 

特例③2歳まで延長されるとき  上記「特例②」要件記載の「1歳を1歳6か月」に、「1歳6か月を2か月」に読み替えます。

 

要件3 育児休業を開始した日前2年間に被保険者期間が12か月以上あること

 なお、育児休業を開始した日前2年間に被保険者期間が12か月ない場合であっても、当該期間中に第1子の育児休業や本人の疾病等により休業期間があった場合などは、受給要件が緩和され、受給要件を満たす場合があります。

 

 育児休業開始日の前日から1か月ごとに区切った期間に賃金支払いの基礎となった日数が11日ある月を1か月とします。

 分かりにくいと思いますので、例を挙げて説明しますと、「4月21日に育児休業を開始した場合」、その前日は「4月20日」となり、そこから1か月ごとに区切りますので、直近から「3月21日~4月20日」「2月21日~3月20日」「1月21日~2月20日」・・・というように2年分さかのぼると、24カ月分の単位ができます。

 そして、「3月21日~4月20日」の期間で、年次有給休暇などのも含め、賃金の支払い対象となった日数が11日以上あれば「1か月」とカウントされます。それを各1カ月単位で確認し、2年間のうちに「1か月」とカウントされた月数が12か月以上であれば対象になります。

 

なお上記はあくまでも原則的な内容ですので、特例的な算出内容などは省略しますが、まずはイメージを掴んでいただければと思います。

 

要件4 退職を予定していないこと

 育児休業終了後の職場復帰を前提としているため、育児休業の当初からすでに退職を予定しているのであれば、育児休業給付の支給対象となりません。
 ただし、受給資格確認後に、退職する予定となり、退職した場合は、その退職日を含む支給単位期間の一つ前の支給単位期間までは支給対象となります(支給単位期間の末日で退職した場合は当該期間も含む。)。

 

要件5 (有期雇用契約のみ)同一の事業主の下で1年以上雇用が継続しており、かつ、子が1歳6か月までの間に労働契約が更新されないことが明らかでないこと

 無期雇用契約は「要件5」の対象ではありません。

 なお、有期雇用契約で、上記の要件2-特例③の「2歳まで延長されるとき」は、『子が2歳までの間に労働契約が更新されないことが明らかでないこと』と読み替えます。

 

 まずは、上記5つの要件です。

 明日は、さらに「育児休業期間中の出勤日数や労働時間などの要件」また「支給額」などを確認していきます。

 

 

今日のポイント 自らが「育児休業給付金」の対象となるかどうかを必ず確認しておこう!