昨日までは「出産・育児の休暇」をお伝えしましたが、本日からは「出産・育児の給付」です。

 そして今日は、健康保険法の「出産育児一時金」についてです。

 

「出産育児一時金」とは?

 「出産育児一時金」とは、健康保険法等に基づく保険給付として、健康保険や国民健康保険などの被保険者またはその被扶養者が出産したとき、出産に要する経済的負担を軽減するため、 一定の金額が支給される制度です。

 少し噛み砕いてお伝えしますと、健康保険などに加入していれば、出産をしたとき(扶養されている者の出産を含む)に、一時金が支給されます。

 

 なお、国民健康保険の「出産育児一時金」は法定任意給付です。

 つまり、市町村及び組合が「出産育児一時金」を導入していない場合もありますので、加入の市町村・組合へ確認しましょう。

 

被扶養者の出産は「家族出産育児一時金」

 また、被保険者本人ではなく、扶養されている者「被扶養者」の出産育児一時金は、「家族出産育児一時金」となります。

 なお、健康保険法で定める「被扶養者」は、以下のとおりとなります(細かい内容は、ご加入されている健康保険のホームページなどでご確認ください)。

 ・主として被保険者によって生計を維持されている「直系尊属」「配偶者(事実婚含む)」「子(実子・養子)」「孫」「兄弟姉妹」

 ・被保険者と同一世帯に属し、主として被保険者によって生計を維持されている「(上記以外の)3親等内の親族」「事実婚にある配偶者の父母・子(配偶者の死亡後も含む)」

 

「出産育児一時金」の支給額

 一律、420,000円です。

 ただし、産科医療保障制度に加入する医療機関等において出産した場合に限ります。該当しない場合は、404,000円です。

 なお、双児等の場合には、胎児数に応じて支給されます。

 

「出産育児一時金」の受給手続き

 「直接支払制度(医療機関が申請し、給付を受け取る)」「受取代理制度(被保険者などが申請し、医療機関が給付を受け取る)」などがあり、「出産にかかる費用」と「出産育児一時金」とを清算することで、費用の負担軽減を図っています。

 なお、支給を受けようとする者が「支給申請書」を保険者(協会けんぽなど)へ提出することもできます。

 

「出産育児一時金」の留意点

 留意点1 要件を満たせば「日雇特例被保険者」も受給できる。

 まず「日雇特例被保険者」とは、適用事業所(健康保険が適用されている事業所)に使用される「日雇労働者」です。

 「日雇労働者」は、一部の例外を除き「日々雇い入れられる者」「2か月以内の期間を定めて使用される者」「季節的業務に使用される者」「臨時的事業の事業所に使用される者」です。

 その「日雇特例被保険者」が、被保険者が「出産の日の属する月の前4ヵ月間に通算して26日分以上の保険料が納付されている」という要件を満たせば、「出産育児一時金」が支給されます。

 

 留意点2 要件を満たせば「日雇特例被保険者」の被扶養者の出産時も受給できる。

 ただし、「日雇特例被保険者」本人の出産との要件は異なります。

 日雇特例被保険者の「被扶養者」の出産の場合は、被保険者が「出産の日の属する月の前2カ月間に通算して26日分以上、またはその月の前6ヵ月間に通算して78日分以上の保険料が納付されている」という要件を満たせば、「出産育児一時金」が支給されます。

 「日雇特例被保険者」の要件は、とても複雑です。

 「日雇特例被保険者」の保険者は「協会けんぽ」となりますので、対象となりそうな場合は問い合わせてみましょう。

 

 

今日のポイント 「出産育児一時金」の給付額をふまえ、出産にかかる費用を確認しておこう!