「育児休業」は書面で申し出ること

 一昨日昨日に引き続き「育児休業」に関してです。今日は「育児休業」を取得する際の留意点です。

 まず「育児休業」を申し出る際には、書面を提出する必要があります。書面には、休業開始日及び終了予定日を明確にしなければなりません。

 なお、事業主が適当と認める場合には、FAX・メールによる方法も可能です。

 

原則、事業主は、労働者からの「育児休業申出」を拒むことができない

 そして、「育児・介護休業法」第6条には、事業主の義務などについて明記されています。

 

●育児・介護休業法第6条

(育児休業申出があった場合における事業主の義務等)

第六条 事業主は、労働者からの育児休業申出があったときは、当該育児休業申出を拒むことができない。ただし、当該事業主と当該労働者が雇用される事業所の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、その事業所の労働者の過半数で組織する労働組合がないときはその労働者の過半数を代表する者との書面による協定で、次に掲げる労働者のうち育児休業をすることができないものとして定められた労働者に該当する労働者からの育児休業申出があった場合は、この限りでない。

一 当該事業主に引き続き雇用された期間が一年に満たない労働者

二 前号に掲げるもののほか、育児休業をすることができないこととすることについて合理的な理由があると認められる労働者として厚生労働省令で定めるもの

2 前項ただし書の場合において、事業主にその育児休業申出を拒まれた労働者は、前条第一項、第三項及び第四項の規定にかかわらず、育児休業をすることができない。

3 事業主は、労働者からの育児休業申出があった場合において、当該育児休業申出に係る育児休業開始予定日とされた日が当該育児休業申出があった日の翌日から起算して一月(前条第三項又は第四項の規定による申出にあっては二週間)を経過する日(以下この項において「一月等経過日」という。)前の日であるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該育児休業開始予定日とされた日から当該一月等経過日(当該育児休業申出があった日までに、出産予定日前に子が出生したことその他の厚生労働省令で定める事由が生じた場合にあっては、当該一月等経過日前の日で厚生労働省令で定める日)までの間のいずれかの日を当該育児休業開始予定日として指定することができる。

4 第一項ただし書及び前項の規定は、労働者が前条第七項に規定する育児休業申出をする場合には、これを適用しない。

 条文の冒頭にもある通り、原則、事業主は、労働者からの「育児休業申出」を拒むことができません

 それ以降は、条文自体が長いので、紐解いて説明します。主に「育児休業の適用除外者」「事業主が育児休業開始日を指定できるとき」について明記されています。

 

労使協定を締結し、「育児休業」適用除外者を定めることができる

 先月のブログでもお伝えをしました「労使協定」を、「事業主」と「過半数労働者代表者(もしくは過半数労働組合代表者)」とが締結をすれば、以下の①~③労働者については、「育児休業」の適用除外者とすることができます

①事業主に雇用されてから1年未満の労働者

②休業申出があった日から起算して1年以内に雇用関係が終了することが明らかな労働者(1歳6か月未満または2歳未満の子の育児休業の場合は「6か月以内」)

③1週間の所定労働日数が2日以下の労働者

 

 「労使協定」で定めていれば適用除外となりますので、逆に言えば、定めていなければ適用除外にはならず、「育児休業」が取得できます。

 ①~③の労働者の方で、「育児休業」を取得しようと考えている方はご注意ください。

 

1カ月前に「育児休業」の申出をしないと、事業主が休業開始日を指定できる

 なお、「1歳6カ月未満」または「2歳未満」にかかる申し出については、1か月前ではなく「2週間前」となります。

 

 具体例を挙げて説明します。

 育児休業を取得したい労働者が、4月1日に「4月5日より育児休暇を取る」と事業主へ伝えたとします。

 事業主はもちろん、労働者の希望通りに「4月5日」から育児休業を取得させることもできます。

 

 しかし、育児休業が長期にわたる場合は、代替職員を雇用するなどの準備が必要なこともあります。

 そこで、事業主の立場も配慮し、法律では、労働者が希望する日から育児休業を取得したい場合は、1か月前には申し出ることとしています。

 したがって、労働者の希望通り「4月5日」より育児休業を取得するには、1カ月前の「3月5日」には事業主へ伝える必要があります。

 

 そして、事業主は、労働者が休業開始を希望した日から、労働者が申し出た日より1か月経過日までの期間、例で言えば「4月5日から5月1日まで」の期間のうち指定した日を、労働者の育児休業開始予定日とすることができます。

 

 その他に「育児・介護休業法」では他の条文で、休業開始日・終了予定日などの変更についても細かく規定されています。

 安易に「育児休業」を取得したりしなかったりとなれば、事業主に過渡の負担がかかるからです。

 事業主の立場も十分配慮し「育児休業」を取得しましょう!

 

 

今日のポイント 「育児休業」を取得するときは、法律・就業規則のルールを遵守しよう!