育児休業を定める法律は「育児・介護休業法」

 昨日は「出産」に関する休暇をご紹介しましたが、本日は「育児」に関する休暇をご紹介します。

 育児に関する定めをしている法律は「育児・介護休業法」です

 正式には「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 」です。

 

 その法律の中で、「育児休業」の対象者は「『子』を養育する『労働者』」としています。

 まず『子』ですが、「法律上の親子関係がある子(養子を含む)」だけでなく、「養子縁組里親である労働者に委託されている子」「特別養子縁組により現に監護されている子」なども含まれます。

 そして『労働者』ですが、「労働基準法上の労働者」とされています。

 

 大切なことは、「育児休業」の対象者は、「産後休業後の女性」さらには「女性のみ」といったように対象を限定していません。

 男性労働者も当然対象になります

 

育児休業は、原則「1歳未満の子を養育するための休業」

 それでは、「育児休業」について具体的に定めた「育児・介護休業法」第5条を確認していきます。まずは、第5条第1項です。

 

●育児・介護休業法第5条第1項

(育児休業の申出)

第五条 労働者は、その養育する一歳に満たない子について、その事業主に申し出ることにより、育児休業をすることができる。ただし、期間を定めて雇用される者にあっては、次の各号のいずれにも該当するものに限り、当該申出をすることができる。

一 当該事業主に引き続き雇用された期間が一年以上である者

二 その養育する子が一歳六か月に達する日までに、その労働契約(労働契約が更新される場合にあっては、更新後のもの)が満了することが明らかでない者

 それでは、紐解いて確認していきます。

 

 まず、「育児休業」は「1歳未満の子を養育するための休業」であり、労働者が申し出ることが必要です。

なお、特例もありますが、特例については明日のブログでご紹介します。

 

 そして、「期間を定めて雇用される者」は、原則「育児休暇」の対象になりません

 しかし、 「期間を定めて雇用される者」 でも、事業主に引き続き雇用された期間が一年以上」かつ「養育する子が一歳六か月に達する日までに、その労働契約(労働契約が更新される場合にあっては、更新後のもの)が満了することが明らかでない者」の両方の要件を満たせば「育児休暇」を取得することができます。

 

育児休業は、原則、1回だけ!ただし・・・

 それでは、「育児休業」に関するポイントを確認していきましょう!

 

ポイント1 「産前産後休業」が優先される

 「産前産後休業」の期間などについては、昨日のブログでご紹介しています。

 つまり、「産後休業」をしている労働者は、その「産後休業」終了の翌日から「育児休業」へ移行するということです。

 

ポイント2 「育児休業」は、原則、1回だけ!

 「育児休業」を取得できるのは1回のみです。つまり、1回の申し出をし、連続した一まとまりの期間に休業するのが「育児休業」です。

 

ポイント3 子の出生日から起算して8週間経過の翌日までに「育児休暇」を取得した場合、2回目の取得ができる

 分かりにくいと思うので、具体例を挙げて説明します。

  まず、出産をした労働者については、上記『ポイント1』に示したとおり、 『子の出生日から起算して8週間経過の翌日まで』は、「育児休暇」を取得することができません。

 

  ただし、「出産をした女性の配偶者(子の父親)」「生まれた子どもが出産後すぐに養子縁組などにより、その子を育てているのは、出産した女性とは異なる者」などの場合は、「産前産後休業」の対象者ではありません

  したがって、出産して間もなくは、長期に休暇を取得するには「育児休業」でしか取得できません

 

  その後、例えば、育児は母親を中心に行い、父親は働くことになったが、再び父親が「育児休業」を取得したいときには、2回目の取得ができるということです。

  つまり、「産前産後休業」の対象ではない労働者については、1回目の「育児休業」で産前産後にあたる部分の休暇を補い、2回目の「育児休業」を取得できる仕組みになっています。

 

ポイント4 特別の事情がある場合は、2回目以降の「育児休暇」が取得できる

 また、以下のような特別の事情が生じたときは、2回目の「育児休暇」の取得、さらにはその出来事が続いたときなどは、2回目以降の「育児休業」の取得が可能です。

・配偶者が死亡したとき

・配偶者が負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により子の養育が困難な状態となったとき

・婚姻の解消その他の事情により配偶者が子と同居しないこととなったとき

・申出に係る子が負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間 にわたり世話を必要とする状態になったとき

・保育所等における保育の利用を希望し、申込みを行っているが、当面その実施が行われないとき など

 

 

 「産前産後休業」も育児をするための休業ではありますが、妊産婦の身体に配慮した休業でもあります。

 したがって「育児休業」とは、その目的を異にするものです。

 

 だからこそ、「育児休業」を取得できるのは、出産した女性だけではありません。男性労働者も積極的に取得しましょう!

 

 

今日のポイント 子どもが健やかに育つためにも、「育児休暇」は積極的に取得しよう!