昨日は「賃金5原則」についてお伝えしましたが、今日は、労働基準法第12条に明記がある「平均賃金」の内容について確認していきましょう!

平均賃金とは?

 平均賃金= 算定事由発生日以前3カ月間の賃金の総額 ÷ 算定事由発生日以前の3カ月間の総日数

 

 「算定事由発生日」については、次に説明しますが、まずは「平均賃金」については「直近3カ月間の1日あたりの賃金」と捉えてください。

 

  なお、賃金の全部または一部が日給制、時間給制又は出来高払い制その他の請負制(日給制等)によって定められている場合は、最低保証額の適用があります。

  また、雇入れ後3カ月に満たない者は、雇い入れ後の期間に基づいて計算します。

 

「平均賃金」は、どのような時に適用するの?

  主には①~⑤の時に、「平均賃金」が適用されます。

 

①「解雇予告手当」の1日分の単価 

算定事由発生日⇒ 労働者に解雇の通告をした日

「解雇予告手当」の内容は、後日、今月のブログ内でお伝えします。

 

  ここで「算定事由発生日」について説明します。解雇をするには、少なくとも30日前に予告をしなければいけないのですが、例えば解雇日の20日前に予告したのであれば、10日分の「解雇予告手当」を支払わなければいけないことになっています。

  その「解雇予告手当」の1日分の単価が「平均賃金」ということです。

 

  例えば、7月31日に解雇の場合、20日間に予告をしたのであれば7月11日が「労働者に解雇の通告をした日」つまり「算定事由発生日」になります。

 そして、賃金締日が毎月末日の場合、直近の「6月分賃金」+「5月分賃金」+「4月分賃金」=『算定事由発生日以前3カ月間の賃金の総額』となり、その総額に対し4月~6月の総日数『91日』で割った金額が、『平均賃金』となります。

 

②「休業手当」の1日分の単価 

算定事由発生日⇒休業の発生した初日

「休業手当」の内容は、後日、今月のブログ内でお伝えします。

 

③「年次有給休暇」の1日分の賃金単価 

算定事由発生日⇒年次有給休暇を与えた最初の日

「年次有給休暇」の内容は、後日、今月のブログ内でお伝えします。

 

④「災害補償」の1日分の単価

算定事由発生日⇒死傷の原因たる事故発生日又は診断によって疾病の発生が確定した日

 「災害補償」は、労働者の業務上の災害について、使用者が補償をしなければならないものです(業務上の災害により1日会社を休んだ場合は、「平均賃金」の6割相当額を支払わなければなりません)。

 ただし、労働者災害補償保険法の適用があれば、同額が保険法から補償されますので、使用者の補償責任は免れます。

 

⑤「就業規則による減給制裁」の1日分の単価

算定事由発生日⇒制裁の意思表示が相手方に到達した日

 就業規則により「減給制裁」をする場合には、「1回の制裁額が『平均賃金』の1日分の半額を超えてはならない」「制裁額の総額が一賃金支払期における賃金総額の10分の1を超えてはならない」という労働基準法の定めがあります。

 

平均賃金の算定から「除外されるもの」

 次の「除外1」「除外2」内容は、平均賃金の算定内容から除外されます。

 除外しなければ労働者にとって不利になってしまうためです。

 

~除外1~「算定事由発生日以前3カ月間の賃金の総額」「算定事由発生日以前の3カ月間の総日数」から除外されるもの

次の①~⑤の内容です。

①業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間

②産前産後の女性が、労働基準法第65条の規定によって休業した期間

③使用者の責めに帰すべき事由によって休業した期間

④育児・介護休業法に基づき育児休業又は介護休業をした期間

⑤試みの使用期間

 

~除外2~「算定事由発生日以前3カ月間の賃金の総額」のみ除外されるもの

次の①~③の内容です。

①臨時に支払われた賃金

②3カ月を超える期間ごとに支払われる賃金

③通貨以外のもので支払われた賃金(現物給与)

 

 普段働いている中では「平均賃金」を意識することはあまりないと思いますが、この後のブログの内容で、度々出てきます。

 イメージだけでも掴んでおきましょう!

 

 

今日のポイント

「平均賃金」は直近3カ月間の1日あたりの賃金とイメージしよう!