3月2日から続いた「就業規則の基本」も今日が最後です。

 今日は「就業規則」では、何を定めなければならないかということです。

 

就業規則で定めなければならないことは?

 就業規則で定めなければならないことは、労働基準法第89条に明記されています。内容は以下のとおりです。

 

●労働基準法第89条

(作成及び届出の義務)

第八十九条 常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする。

 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項

 賃金(臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

三の二 退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項

 臨時の賃金等(退職手当を除く。)及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項

 労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項

 安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項

 職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項

 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項

 表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項

 前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項

 

「いかなる場合」にも必ず記載しなければならないこと

 就業規則に、いかなる場合にも必ず記載しなければいけない事項は「絶対的必要記載事項」と言います。

 

 労働基準法第89条の「第1号」「第2号」「第3号」となります。あらためて、以下の内容です。

・始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項

・賃金(臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

・退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

 

 主には「労働時間」「休憩時間」「休日」「休暇」「賃金」「時間外・休日労働」「年次有給休暇」「退職」「解雇」等の事項です。

 なお、今月の当ブログの内容は、この「絶対的必要記載事項」を中心にお伝えします。

 

「定めをする場合にのみ」必ず記載しなければならないことは?

 就業規則に、定める場合にのみ必ず記載しなければいけない事項は「相対的必要記載事項」と言います。

 

 労働基準法第89条の「第3号の2」から「第10号」の以下の内容です。

・退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項

臨時の賃金等(退職手当を除く。)及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項

労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項

安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項

職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項

災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項

表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項

前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項

 

「必要記載事項」で留意すべき内容

 ちなみに、必要記載事項の一部を記載していない就業規則でも、その効力自体は有効です。ただし、届出をしても、労働基準法に違反した責任を免れることはできません

 また「第10号」の「当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合」というには、例えば、その会社の慣習などが考えられます。

 「必要記載事項」の他に「任意記載事項」というのもあり、第89条に記載されていること以外の内容、例えば、経営理念・業務決定のプロセスなどがあります。

 それでは、明日からは「絶対的必要記載事項」に関しての内容です。まずは「労働時間」から取り上げていきます!

 

 

今日のポイント 

「絶対的必要記載事項」だけでなく「相対的必要記載事項」「任意記載事項」を充実させた能動的な『就業規則』を目指そう!

 

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