それでは、本日より、就業規則の内容について触れていきます。まずは「基本的内容」です。

 昨日のブログでは「労働基準法」の第1条を確認しましたが、今日からは労働基準法「第9章 就業規則」で定められている第89条~第93条を中心に説明していきたいと思います。

 

「就業規則」って作成しなければならないの?

 常時10人以上の労働者を使用する使用者には作成義務があります。

 常時10人は、常態として10人ということですので、繁忙期により使用する人数に差があっても、繁忙期などで10人以上使用するのであれば該当すると考えられています。

 使用者は、事業場を単位として、就業規則を作成し、労働者の過半数代表者などの意見を聴いて、所轄(事業場の所在地)の労働基準監督署へ届け出なければなりません(作成・変更に関しての詳しい流れについては、後日ブログでお伝えします!)

 

10人未満の労働者を使用する使用者は「就業規則」を作成しなくても良いが・・・

 逆に、常時10人未満の労働者を使用する使用者には作成・届出義務はありません

 ただし、使用者は「就業規則に準ずる規則」を作成し、労働者に適用することはできます

 

 使用者の立場からすれば、ルールを定めてしまうと使用者の裁量が制限されてしまうこともあるかもしれません。

 しかし、労使トラブルを事前に防止する観点からも、定めることが可能な内容については、常時10人未満の労働者を使用する使用者であっても「就業規則(に準ずる規則)」を作成した方が良いでしょう。

 

  また、仮に「全労働者が90名で、本社に労働者が9名、全国9つある支社の労働者がすべて9名」という場合であれば、その会社には就業規則を作成する義務はありません。

 これも、事業場ごとに使用している労働者数がすべて10人未満だからです。しかし、会社としてある程度の労働者数がいることを考えれば、このような場合でも「就業規則(に準ずる規則)」を作成した方がやはり良いでしょう。

 

就業規則は「本社一括届出」も可能!

  就業規則は「事業場」を単位として作成するものです。

 つまり、住所地が違うところに複数事業所を構えていたり、住所地が同じでも明らかに独立して経営しているような場合などは、それぞれの「事業場」ごとに就業規則を定めることが原則です。

 

 ただし、本社と本社以外の事業場の就業規則が同じ場合には、就業規則を本社で一括して届け出ることが認められています

 やはり、事業場がたくさんあるのに、それぞれの事業場が届出をしていたのではたいへんな手間がかかります。実際に、複数の事業場で就業規則を共有して運用することができるのであれば、それに越したことはありません。

 

 「事業場」ごとに、仕事をする上で遵守すべきルールの基本がバラバラであれば、それは望ましくないでしょう。

 

原則は、事業場単位!事業場の実態に「就業規則」が合っているか?

 「事業場」ごとにルールがバラバラであることは望ましくないのですが、だからと言って、すべてが画一的な就業規則も望ましくありません

 例えば「本社」と「支店」が同じ就業規則であっても、「本社」が総括的業務を担い、「支店」がお客さんを直接相手にする仕事であれば、就業規則をまったく同じにするというのは難しいかもしれません。

 特に「支店」であれば、お昼休みに関係なく来客するでしょうし、仮にお昼休みを設定して来客をしないようにしても、電話が掛かってくるかもしれません。「電話が来るかもしれない」という理由で、職場の机の上で、お昼休みを取っているのだとしたら、それは労働時間になります。

 そういうことが想定されるのであれば、ある程度、ローテーションをつくるなどの対応が必要かもしれません。

 

 後日ブログで触れますが、「休憩時間は一斉に与える」という原則がありますが、それが現実にそぐわなければ就業規則を変更する必要も出てくると思います。

 しかし「本社」がお昼休みを取れるのであれば、「本社」の就業規則は変更すべきではないでしょうから、「支店」の就業規則だけをを変更する必要が出てきます。

 

 このような細かい変更手続きは、たいへん面倒かもしれません。

  しかし、変更手続きをしないままだと、やはり労使トラブルの元になり、さらに面倒なことが起こることにもつながりますので、適宜、それぞれの「事業場」の実態に合わせた「就業規則」を作成しておくことが必要です

 

 

今日のポイント 

「事業場」の就業規則が実態に合ったものかどうか?振り返ってみよう!