2月のテーマ「パワハラ」については、今回が最後となります。

 以前のブログでもお伝えしましたが、最後はあらためて、パワハラを防止する上での「組織」の役割の重要性について触れたいと思います。

 

早い段階で、組織にパワハラ解決を委ねることの必要性

 「パワハラをしよう!」と最初から思っている人は、ほとんどいないと思います。

 「パワハラ」をしてしまうには、何らかの経過があって行為に至ってしまうことが多いのではないでしょうか。その時に、早い段階で組織に解決を委ねることができれば、「パワハラ」にまで至ることは少なくなると思います。

 

 実際「パワハラ」は、とても責任感・使命感の強い方が、その行為に至ってしまうことが多いと思います。

 仕事のパフォーマンスが上がらない部下や同僚がいれば、上司として「何とかしたい」という気持ちが強くなるのでは当然ですし、徐々に指導等が厳しくなることもあります。もちろん上司から部下に対しての関係だけでなく、部下から上司、仕事ができる人からできない人など、さまざまな「優越的な関係」にも同じことが言えると思います。

 

 そうした時に、改善を当事者同士に委ね続けることが「パワハラ」につながることにもなると思います。だからこそ、早い段階で、組織にパワハラ解決を委ねることが必要だと思います。

 では、組織がパワハラを解決するとはどういうことなのでしょうか?

 

組織は「人事労務の仕組みを充実させよう!」

 例えば「能力により給与を決定する仕組み」がなければ、同じ額の給料をもらっている労働者同士の仕事の能力に差があれば、上司は、能力の低い人への厳しい指導を強いられざるを得ません。

 「評価項目により人を評価する仕組み」がなければ、どのような人材を組織として必要としているのか不明瞭であり、上司は部下を指導する軸となるものがありません。「仕事ができない」という理由だけで指導しても、軸となるべきものなければ、お互いが苦しくなるだけでしょう。

 つまり、このような組織の「仕組み」がなければ、「パワハラ」にもつながってしまいます。

 

できる仕組みから実践しよう!

 「そんな理想的なことはできない!」と言われてしまうかもしれません。実際に職種によっては、評価が困難なこともあると思います。

 そうであれば、できることからやれば良いと思います。

 

 「表彰制度をつくる」「社内報を発行し、頑張っている人を紹介する」「月間MVP賞を設ける」「組織で地位が高い方から、頑張った職員へ感謝の気持ちを手紙で伝える」など・・何でもいいと思います。

 「組織に大きな貢献をしている人へは、組織として、感謝の気持ちを伝える場面をつくる」ということです

 

 逆に言えば「大きな貢献に至っていない人を必要以上に厳しくすることを避ける」ことにつながります。何もしないよりは全然違うと思います。

 

 また、上司もまた組織に雇われている立場であり、部下を評価されることは、上司にとっても大きな喜びになります。

 上司が喜びを感じる場面がなければ、気持ちも追い込まれてしまい、それが「パワハラ」にもつながってくるからです。それは上司に限らず、働いているすべての人たちに共通していることだと思います。

 

「人事評価の仕組み」をつくることは、多様な働き方を認めることにもつながる!

 私は、パワハラ防止のために特に必要な仕組みは「人事評価の仕組み」だと思います。

 なぜなら「組織に貢献した人に対し、評価をすること」は、仕事のパフォーマンスが低かった人にとっても、自らの能力を発揮できる働きやすい環境にもつながると思います。「バリバリ頑張って、出世しよう!」と思うことで能力を発揮する人もいれば、「無理をしないで、堅実に働こう!」と思うことで能力を発揮する人もいます。

 

 「人事評価の仕組み」が充実することで、一人ひとりの立場が明確になり、一人ひとりが能力を発揮できる職場環境につながるからです。

 

 そして、能力を発揮することができなかった人が、少しずつでも能力を発揮できるようになることは、組織の生産性を上げることにもなります。さらに、一人ひとりの能力が「パワハラ」によってつぶされることがないような職場風土も醸成されるはずです。

 組織として「人事労務の仕組みを充実させること」 で、パワハラの被害者となりうる人たちを守ることは当然のことですが、パワハラの加害者となりうる人たちの苦労にも寄り添っていきましょう!

 

 これで2月テーマ「パワハラ」は終了です。最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

 

 

今日のポイント

 組織に大きな貢献をした人へは、それに応じた評価をしよう!パワハラを防止できる職場環境へもつながってくる!

 

  3月のテーマは「就業規則~基礎編~」です!また明日からよろしくお願いします!