今日からは「パワーハラスメント(以下 パワハラ)の加害者とならないために」という視点から掘り下げていきます!

 法律の理解とは違い、明確な決まりがある内容ではありません。

 私の社会保険労務士の立場から少し離れ、主に、20年以上福祉の業務に携わってきた自らの社会福祉士としての職業経験を、職場内の人間関係に反映させた内容中心にお伝えしていきますので、ご参考ください!

 

管理者がパワハラの被害者としての意識を持つ必要性

 まず、2月1日のブログでも触れましたが「パワーハラスメントは上司・部下の職務上の地位に関わらず、誰でも加害者になり、被害者になりうるということ」から考えていきたいと思います。つまり「パワハラは主に上司が部下に対して行うこと」という固定観念から離れて掘り下げていきます。

 今日は、事業主・管理職(上司)の立場から考えていきます。

  責任ある管理職の方であればあるほど、「パワハラをしないようにしなければ」という思いが強くなると思いますが、今回は逆に「管理職の方がパワハラを受けたとき」を意識してみましょう。上級管理職から受けるだけでなく、同僚・部下からパワハラを受ける場合も含めてです。

 「管理者がパワハラの被害者としての意識を持つことの必要性」の理由として主に3つ挙げていきます。

 

理由1 部下の立場を理解することにつながる

 実際、管理職の方の中には、パワハラを受けたという経験がない方も多くいると思います。それは、とても素晴らしいことです!

 実際にパワハラの加害者となる方の多くは、相手を傷つけようと思っているわけでなく、相手への思いが強いからこそ、行き過ぎた指導につながっていることもあり、そのような指導を受けても肯定的に受け止めることができるから「パワハラを受けていない」と感じているかもしれません。

 このようなパワハラを受けた経験がない方は、「自分がパワハラを受けているかもしれない」と仮定するとともに、「周りの人たちが同じパワハラを受けたときに、どのように感じるか」を考えると良いと思います。

 具体的には「私は、上級管理者から~と言われたことは気にならなかった。●●さんも気にならないだろう。でも■■さんだったらパワハラと受け止めるかもしれない」というようなことです。

 そのためには、どのような状況がパワハラかということを法律(指針)を通じて理解する必要がありますし、その理解を深めることが、一人ひとりの部下の立場を理解することにつながっていきます。

 

理由2 パワハラに向き合うことができる職場環境につながる

 年齢を重ねてきた方になればなるほど、若い時に厳しい指導を受けてきたかもしれません。

 また、中間管理職の方などは、現在でも厳しい指導を上級管理職から受けていることもあるかもしれません。そのような方にとって大切なことは、パワハラを受けた時、必要以上に厳しい指導を受けた時に我慢をしないことです。

 なぜなら、上司がパワハラを我慢すれば、部下もパワハラを我慢することにつながるからです。

 それは、上司が残業をしていたら、部下も残業しないといけないと思うことに近いかもしれません。大切なことは、部下がパワハラと感じた時に、それを上司や同僚に打ち明けることができる職場環境をつくることです。

 年齢が若いほど、厳しい指導には慣れていないことが多いので「そのようなことぐらい・・」と思うこともあるかもしれませんが、厳しい指導が職場風土に残っているのであれば、それを少しでも改善していくことから始めていきましょう。

 そして、自らが上級管理職から必要以上に厳しい指導を受けたときは、自らの被害者としての意識にしっかり向き合い、それを解決するための行動に移せるよう努めていきましょう。

 

理由3 自らを守ることにつながる

 誰もが働きやすい環境をつくることが必要な反面、そのマネジメントの負担は管理職の方に多くのしかかってくるという事実も否定できません。

 特に、中間管理職の方は、上司からの指示を受るだけでなく、部下からもいろいろな要求を受けることも事実です。

 中間管理職は、ハラスメントの加害者となりやすいと同時に、被害者にもなりやすいと言えるかもしれません。

 だからこそ、自らを守るためにも「パワハラ被害者」としての意識を持つことも必要です。自らを守ることは、結果として自らの会社、そして部下をはじめとした多くの方を守ることにもつながります。

 

 いかがでしたか?当然ですが、管理職であるからには「パワハラをしない」という意識を高く持つべきですが、被害者としての感覚を併せ持たなければ、部下がパワハラを受けている場合「上司として、気づくべきことに、気づくことができない」ということにもつながると思います。

 

 

今日のポイント

 「我慢」が必要な時もあるが、その「我慢」が周りにプレッシャーを与えることもある。時には、自分を許してみよう!