今日は、セクシュアルハラスメント・マタニティハラスメントについてです。なお、今月のテーマは「ハラスメント」ですが、主に「パワーハラスメント」を中心にお伝えします。セクシュアルハラスメント・マタニティハラスメントの詳しい内容については、他の特集の際に触れさせていただきたいと思いますが、定める法律についての概要だけお伝えしたいと思います。

 セクシュアルハラスメントは「男女雇用機会均等法」の中で、マタニティハラスメントは「男女雇用機会均等法」及び「育児・介護休業法」の中で触れられています。

「男女雇用機会均等法」「育児・介護休業法」第1条の目的

 昨日のブログで、法律を理解する上で大切なのは、法律の「目的」つまり第1条を理解することが大切とお伝えしました。早速、両法律の第1条を確認していきましょう。

【男女雇用機会均等法(雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律)】

第一条 この法律は、法の下の平等を保障する日本国憲法の理念にのつとり雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保を図るとともに、女性労働者の就業に関して妊娠中及び出産後の健康の確保を図る等の措置を推進することを目的とする。

【育児・休業法(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)】

第一条 この法律は、育児休業及び介護休業に関する制度並びに子の看護休暇及び介護休暇に関する制度を設けるとともに、子の養育及び家族の介護を容易にするため所定労働時間等に関し事業主が講ずべき措置を定めるほか、子の養育又は家族の介護を行う労働者等に対する支援措置を講ずること等により、子の養育又は家族の介護を行う労働者等の雇用の継続及び再就職の促進を図り、もってこれらの者の職業生活と家庭生活との両立に寄与することを通じて、これらの者の福祉の増進を図り、あわせて経済及び社会の発展に資することを目的とする。

「男女雇用機会均等法」の目的を紐解きます!

 まず「男女雇用機会均等法」ですが、目的は大きく2つあります。

 まず、1つ目は「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保」です。

 つまり、性別により雇用機会・待遇を差別してはいけないということで、対象は「すべての労働者」ということです。

 女性の労働者を差別してはいけないのは当然ですが、男性の労働者もまた差別してはいけないということです。例えば「この仕事は女性の方が向いている仕事だと思うから、募集時の条件を女性だけにしよう」ということが法律に違反するということです。

 「性別による差別的な取り扱いをしてはいけない」つまりは「セクシュアルハラスメントをしてはいけない」ということにつながります。

 なお、実質的に男女の雇用機会均等を目的とする上で、女性の管理職が少ない職場が「女性が管理職となれるよう優遇する」などは『ポジティブ・アクション』として認められます。今でも、管理職は男性が断然多いためです。

 

 「男女雇用機会均等法」の目的の2つ目ですが、「妊娠中及び出産後の健康の確保」です。つまり、対象は「女性労働者」です。

 「出産したことで嫌味を言われた」「産前産後休業により、会社から不利益な取り扱いを受けた」などですが、 「妊娠中及び出産後の労働者の健康を確保しなければならない」つまり 「マタニティハラスメントをしてはいけない」ということにつながります。

 

「育児・介護休業法」の目的を紐解きます!

 そして、「育児・介護休業法」の目的ですが、「子の養育(又は家族の介護)を行う労働者等の雇用の継続及び再就職の促進」そして「これらの者の職業生活と家庭生活との両立に寄与することを通じて、福祉の増進を図る」です。

 ここでポイントとして、対象は「育児に関わるすべての労働者」ということです。実際に男性の育休は、まだまだ浸透されていませんが、男性が育休を取得することも当然法律の中で守られているのです。

 「職業生活と家庭生活との両立に寄与することで、福祉の増進を図る」つまりは「育児休業等に関するハラスメントをしてはいけない」ということです。

 この2つの法律については、別の機会で詳しく触れていきたいと思います!

 

今日のポイント

 現在も「女性の管理職が少ない」「男性が育休を取得しにくい」などの課題がある。法律の目的に添って「誰もが働きやすい環境」をつくるよう心掛けよう!