今日は、職場におけるパワーハラスメントに関する内容を定めている「労働施策総合推進法」を取り上げます。

 正式には、「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」という長い名称の法律です。

「労働施策総合推進法」の目的(第1条)

 まずは、「労働施策総合推進法」第1条の目的です。

第一条 この法律は、国が、少子高齢化による人口構造の変化等の経済社会情勢の変化に対応して、労働に関し、その政策全般にわたり、必要な施策を総合的に講ずることにより、労働市場の機能が適切に発揮され、労働者の多様な事情に応じた雇用の安定及び職業生活の充実並びに労働生産性の向上を促進して、労働者がその有する能力を有効に発揮することができるようにし、これを通じて、労働者の職業の安定と経済的社会的地位の向上とを図るとともに、経済及び社会の発展並びに完全雇用の達成に資することを目的とする。

 この法律の運用に当たつては、労働者の職業選択の自由及び事業主の雇用の管理についての自主性を尊重しなければならず、また、職業能力の開発及び向上を図り、職業を通じて自立しようとする労働者の意欲を高め、かつ、労働者の職業を安定させるための事業主の努力を助長するように努めなければならない。

「労働施策総合推進法」の目的を紐解きます!

 この法律の目的は、「労働者の職業安定・経済的社会的地位の向上」「経済及び社会の発展並びに完全雇用の達成」です。

 そのためには「少子高齢化の現在において、労働者の多様性に応じることで、労働生産性を向上させ、労働者の能力を発揮させよう」ということです。

 つまりは目的を達成するには、人口減少・高齢化等の経済社会情勢において、誰もが働きやすい環境をつくらなければならないということです。

 さらに、第1条第2項では、労働者の自主性を尊重すべく、事業主が努めなければならないと定められています。この法律はパワーハラスメントだけでなく、職業訓練や外国人雇用などについても定められています。

 そして法律の第八章にハラスメントの記載があり、昨日ご紹介した「職場におけるパワーハラスメント」の条件などが、この法律に基づいた指針という形で示されています。

法律の「目的」を理解する大切さ!

 ポイントは、法律を理解する上で大切なのは、法律の「目的」つまり第1条を理解するということです。

 なぜなら、 パワーハラスメントを防止する根源となる目的も、この「労働施策総合推進法」 の第1条に凝縮されているからです。

 パワーハラスメントについては、「労働施策総合推進法」の中において、紛争解決・調停などについても定められています。これらの内容も知っておく必要はありますが、当事者にならなければ関わりがないことも事実です。

 まずは第1条の目的を理解し、それを実現するための行動を実践すること、そのことが「パワーハラスメントの防止」につながると考えます。

 このことは、労働に関する他の法律の内容を理解する時にも、同じことが言えると思います。

 

今日のポイント

 経済及び社会の発展には、今の時代「誰もが働きやすい環境をつくること」が必須である。